PROFILE

◎プロフィール|にじのわファーム 井上 章

サイトへのご訪問ありがとうございます。
にじのわファームの井上です。
静岡県磐田市東原で農薬と化学肥料を使わず、雑穀と野菜を栽培しています。
2020年3月に新規就農した新人農家で、以前は東京で会社員をしていました。

雑穀はうるちアワを中心に、もちアワ、もちキビ、高キビ、アマランサスなどを育てています。
野菜はその季節ごとに旬の野菜を色々と栽培しています。
玉ねぎや人参、ジャガイモに加えて、夏はトマト、ナス、ピーマン、オクラ、きゅうり、かぼちゃなど。
冬は白菜、キャベツ、大根、小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、カリフラワーなどです。

畑の面積は雑穀が4反(約4,000㎡|1,200坪)、野菜が6.5反(約6,500㎡|1,950坪)で
すべて露地栽培です。(※2022年1月時点)

身体は食べ物からできているので、食は身体の基本。
美味しくて安心な雑穀と野菜を皆さんの食卓にお届けしたいので、農薬と化学肥料は使っていません。
土壌の力を生かしながら栽培するようにしています。

◎有機農家になった理由

農業を仕事にと考えるようになったのは数年前、『未来食つぶつぶ』というビーガン食を始めたのがきっかけです。雑穀と野菜を使った料理が美味しく、食べているうちに身体が元気になっていくのを感じました。ところが国産の雑穀は少なく1割にも満たないそうです。無農薬の国産雑穀となるとさらに少なくなります。(ちなみに有機農家さんの数も全農家の1割未満だそうです)さらに農家さんはみんな高齢化。「このままだと10数年後には美味しい雑穀が食べられなくなるかもしれない。。それだったら自分で育ててみようか」と思うようになりました。

雑穀と野菜中心の食生活に移っていくなかで有機農家さんと知り合う機会が増えました。当時住んでいた東京都文京区から電車で1時間半ほどのところに埼玉県小川町という有機農業の里がありました。そこで有機野菜の美味しさと農家さんの人柄の素晴らしさにふれ、農薬と化学肥料を使わない有機農業を志向するようになりました。

農家になることを妻と話し合い、就農に向けた準備を一緒に始めようとしていた矢先に、妻が病気で亡くなりました。2019年2月のことです。当時息子が7歳で小学校1年生、娘が2歳1ヶ月、子育ての環境を最優先に考えて、22年間務めた会社を2019年3月末に退職し実家のある静岡県磐田市にUターンしました。

妻との生前の夢は『美味しくてカラダが喜ぶ、雑穀と野菜の有機農家』、それを実現するために有機農家になりました。“カラダが元気になる=生命を育む” お手伝いをする作物を育てたいと思っています。当農園の『にじのわファーム』という名前は、妻が生前やっていた雑穀と野菜のつぶつぶ料理教室『にじのわ』からもらって付けました。

◎有機農業の技術と畑について

有機農業の技術は、前出の埼玉県小川町の有機農家さんに習いました。NPO霜里学校が運営する「有機野菜塾」、日本農業実践学園が運営する「農あるくらし講座<有機農業入門コース>」です。農家の現場に入って一年みっちりと学ぶ研修生ではないので、時間も経験も限られますが、有機農業の基礎的な技術は学ぶことができましたし、プロの圃場を観察できたことと、何より生き方や考え方に触れられたことが一番の経験でした。

父親の知合いの有機農家さんから磐田市高見丘にある畑を2反(2,000㎡)借りて、2020年3月に新規就農しました。こちらの畑は30年以上有機農業を営まれていたので、土がふかふかで本当に良い土壌です。ご縁に感謝しています。

こうして就農し、本を片手に試行錯誤しながら雑穀と野菜を育てています。私自身の技術はまだまだですが、土壌が良いので立派な野菜がきれいに美味しく育ってくれます。こうした畑での実践と試行錯誤のなかから有機栽培の技術を身につけています。とは言えうまく栽培できず反省することも多くて、畑から学ぶ毎日です。

さらに2020年11月、磐田市東原の自宅の前に2反半(2,500㎡)の畑を借りました。子育てをしながら農業をするのに最適な環境で、ご縁に感謝しています。(※2021年5月に6反半(6,524㎡)に拡大しました)

子育てをしながらなので、どうしても時間の制約はありますが、美味しい野菜と雑穀が育つのがとてもうれしくて楽しいです。食べた人からは「みずみずしくて美味しい」「香りがいい」「野菜がこんなに美味しかったなんて知らなかった」と言っていただけて、うれしいかぎりです。

◎兼業主夫、シングルファーザー

シングルファーザーなので、農業だけでなく主夫業も当然やります。我が家の食事は『つぶつぶ料理』という雑穀と野菜が中心のビーガン食です。これは亡妻に誓ったことで毎日手料理をしています。和洋中の料理からスイーツまで、男性の私でも簡単に美味しくつくることができて、毎日手料理を楽しんでいます。

※つぶつぶ料理の様子はここをクリックしてブログをご覧ください

この『つぶつぶ』は料理だけでなくパーマカルチャー的なライフスタイル・生き方まで入っています。つぶつぶを始めたのは亡妻からで私も次第に共感するようになりました。その『つぶつぶライフ』は妻の生前に夫婦で共有していた我が家の生き方の『型』です。妻は亡くなってしまいましたが、こうして『型』を残してくれて、それは今も私達家族の中で生きています。『つぶつぶライフ』を楽しむことで、亡妻と一緒に子育てをしている気持ちでいられます。

※未来食つぶつぶについて詳しくはこちらをクリック

また、自分に足りないことは周りが助けてくれています。両親やつぶつぶの仲間、農家仲間、お客様に支えられて、日々の生活を子ども達と楽しく暮らせていることに感謝しています。ご縁を大切に、感謝を忘れず、誠実に、真摯に、農業と子育てに取り組みたいと思っています。そしてそういう姿を日々の暮らしの中で子ども達に見せていきたいと考えています。

今、子ども達が畑でのびのびと遊んでいる姿を見るとうれしいです。自営業の農業は暮らしの中に仕事が入っていてありがたいです。会社員時代には考えられなかった暮らし方です。インドア派の9歳の息子は畑が好きではありませんがお駄賃目当てに時々手伝ってくれます。4歳の娘は畑が大好きで一生懸命手伝ってくれます。本人にとっては真剣な遊びなんでしょう、4歳なりにできたことを楽しんでいます。(※子ども達の年齢は2021年1月時点のものです)

これからどんどん腕を磨き、美味しくて身体が喜ぶ雑穀と野菜を育てていきますので、私達家族をあたたかく見守ってください。どうぞよろしくお願いいたします。

【井上 章(いのうえ あきら)|経歴】
1975年生まれ。静岡県磐田市出身。多摩美術大学グラフィックデザイン専攻卒業後、凸版印刷株式会社に入社、店頭POPやパンフレット、チラシ、キャンペーン等、セールスプロモーションの企画・デザインを担当。他、複数業務を経験。22年間勤務した後、妻の病死をきっかけに退職。実家のある静岡県磐田市にUターン後、新規就農。農薬と化学肥料を使わず、雑穀と旬の野菜を栽培。シングルファーザー、息子・娘と3人暮らし。

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